てぃむてぃむ 沈黙のでぃさぴあ

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先輩のおねがい。 無駄な時間編

いつも通りの練習を終えたある夜。

年長先輩は忙しくて来れず、平日なのでOBも来ない。
和気藹々とした素晴らしく充実した一日であった。

部室に戻り汗を拭き、私服に着替え皆で校門を出ると、先輩が早々に駆け出していった。
どうやら「席」をとりに行ったようだ。

今日は私を含め総勢8人。どこかの居酒屋や定食屋か、、

とにかく、今夜も先輩の奢りで夕飯にありつけるということである。やったね
(食事代は部費が使われるので結局のとこ部員皆で支払っていることになるのだが、8人もいると大抵部費では払いきれないので、そのときは先輩が自腹を切る)


 駆け出していった先輩の連絡を受け、私たちは焼き鳥屋に到着した。ちなみに女子マネージャーがこの日は二人来ていたが、速攻で帰った。

皆荷物をほどき、くつろぎ始める。
まずはビールや日本酒などの注文がなされるが、私は酒が飲めないのでウコン茶を注文した。あの苦味が堪らない。

酒が届くと今度は枝豆やらのツマミ。
酒が苦手な私は定食屋で腹いっぱい食べたいのだが、皆酒が飲めるのでこういうところでも楽しめている。羨ましい。

練習の疲れからか、皆はすぐに酔った。
学校での単位の取り方や「あの教授の授業は楽だよ~」みたいな、先輩から後輩へのアドバイスがなされ、私も興味深く聞いていた。

そんな爽やかな話題から、酒が入ったことにより

下品な下ネタ

彼女について

女性の素晴らしさ

どの芸能人とヤリたいか

駅に行ってナンパして来い

と、いうように話題が推移した。
最後の「駅に行ってナンパして来い」というのは、まさかの命令である。
冗談ではない。
何をどうすればこうなるのか、先輩達の脳みそはアルコールが回ると腐るの?

私は最初冗談だと思って「ハハハハー」みたいな、面白くないんだけど取り合えず笑っとくか みたいな感じでやり過ごそうとした。

ところが、

2年先輩「でもここじゃ席足りないっすね」

3年先輩「いいよ。店変えるから」

2年先輩「押忍!それじゃまた(店を)探しにいきます!」

3年先輩「それじゃ一年でじゃんけんして負けた子が行ってきて~」(一年生は私を含めて3人)


押忍!じゃねーよ。バカが。


そして私が負けた。
いかんなぁ・・・こういう仕事は大体友人Aが背負うことになるのだが、今宵は私ですか。ほう

3年先輩「そんじゃ○○(私)出来れば5~6人連れてきて~」

席をダッ!と立ち上がり、
私「押忍!」
と返事。

アカン。無理や・・・怖い・・・
なんでこんな事せにゃならんねん。どうせ誰にも声を掛けられずに帰って先輩達に睨まれるんや・・・
アホか・・・アホか・・・


3年先輩「一人じゃカワイソーだからお前もついてけ」

2年先輩「押忍!」

お!
仲間が増えた。
この2年生の先輩はこの夜、店の席を取るために駆け出した先輩で、
部活では私にキックボクシング式(ムエタイ?)のフックの出し方を教えてくれた優しい人だ。
が、3年生の先輩方からは専らパシリとして扱われている。


フック先輩「それじゃいこうか!」

私「おす!」


このフック先輩もかなり酔っているようで、顔が赤い。また、若干テンションが上がり気味のようにも見える。
多分、酒飲んでウキウキなんだろう。


焼き鳥屋から駅までは10分ほどあった。

道程、

私「先輩達、マジなんですかね?」

フック先輩「どーだろうね。酔ってるからね」


私は少し安心していた。やはり、酔っていてふざけているだけなんだ。
それに、一人でほっぽり出されてウロウロしているよりも、先輩がいてくれたほうが何かと頼りになる。
私は女性の集団に突っ込んで行ってナンパなんて出来ないので、もし本当にナンパせねばならないとしても、全部先輩にやってもらえば良いや。
フック先輩は酒が入ってるし、このテンションなら勢いで行けるんじゃないか?


そして、もし成功したら、私も良い思いが出来る。
穴があったら挿れたい という状況だ。ホテル街も近いし、持ち合わせもある。


 と、ガチ屑なことを考えていたらすぐに駅に着いた。



フック先輩「改札のところ行こうか」

私「押忍。」


階段を上り、改札につく。
人はかなり多いJRの駅である。私とフック先輩は改札の行き来が見える場所で、通行人の邪魔にならないように壁を背に二人で並んで立っていた。

改札付近ということもあり、待ち合わせをしている人も多く、それこそ これから飲み会だ!というような女性の集まりも見受けられた。また私の大学の生徒も多くいるはずである。

私は「うわぁ・・・こんなの絶対に声かけられないな・・・」とか思いながら突っ立っていた。
先輩早く行けよ!とも思っていた。

よく見れば見るほど美しい御婦人は通り過ぎていく。
結構手ごろな感じの女性達もスルー。

あんな女の子達と仲良くなれたら楽しいだろな~と、ただ立っているだけだったが、それはそれで結構楽しかった。


フック先輩「んじゃ戻ろうか」


は?


先輩は歩き出した。

良く見てみれば、あれ?


先輩?


酔いが抜けてる?


信じられないほどの真顔。
眼は輝きを失い、まるで鮫の目玉のようである。



フック先輩は完全に冷めた



絶望した。なんだったのかこの時間は。

私が悪いのかな?
行動を起こさないから。
やっぱり、こういうのって後輩がガツガツ動いていかないといけないものなのかな?



ファック先輩「実際無理だよね」

私「押忍。怖いっす。」


また十分ほど歩いて、焼き鳥屋の出入り口につくと、皆が食事を終えて待っていた。

3年先輩「今日はこれで解散!待ったよ!」 意味不明だ。


一本締めして解散。私は再び駅に向かって歩くことになった。




地元につくと、一人で松屋に入り、豚丼の並を食べた。

終了。
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  1. 2012/08/12(日) 16:50:28|
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先輩の大五郎とブレーンバスター 2

3月2日の記事の続きです。

続き物の記事だったのにスッカリ忘れていた。


そうブレーンバスターです。


部長の「恒例のwwww」という言葉から、恐らくは毎年欠かさず行われた行事的な何かなのでしょう。
そして、そのターゲットは一年生全員(私含め3人)。

OBとの地獄のコミュニケーションに続き、
今度は先輩方からの洗礼。


なぜ「一年生」はこんな扱いばかりを受けるのか。

特に理由は無い。一年生なら当たり前。
どんなに理不尽でも、どんなにくだらなくても、 全て受け切って初めて体育会系一年生。
どんなに酷いシゴキも、苛めではない「御指導」である。


体育会系の「押忍」という便利すぎる合言葉のもと、全ては目上の人達が都合良く物事を決めていく。
とりあえず先輩の言うとおりにやってれば良い。


居酒屋で酔い気絶。瀕死状態で意識を取り戻した私の目に飛び込んで来た物は、、、
「体育会系」そのもの。

先輩達は一様に楽しそうで、一年は引き笑い。
きっとこの先輩達も一年生の頃は大変だったんだろうな・・・

なんてどうでも良い!

この部活、OBの接待(新入生歓迎会)とか嫌な恒例行事多すぎだろ。
何が「恒例のwwwww」だ!!戯けめ!!!




ブレーンバスター。
プロレスの試合では良く目にする技であり、逆にプロレス以外の格闘技では殆どお目にかかれない。
技の極め受けに特化した、一種のショーのような体系を持つプロレスにおいて初めて成立する「魅せ技」「ヤラセ技」。
かと思いきや、
相手を抱えてホールドし 頭・背中から地面に落とす。
「ブレーンバスター」「Brain Buster」。
人の頭部にダメージを与える技。
紛れも無く「大技」である。

プロレスラーは、そんな危険な技の応酬に耐えるためにハンパではないトレーニングを積む、
体を苛め抜いて頑丈にする。
そして、敵の技を真正面から受け切る。

プロレスが実戦に強いだの弱いだの、この際関係ない。
プロレスは間違いなく格闘技だ。

また本来なら技を仕掛ける側にも配慮が必要で、技を正確に極めなくては相手に怪我をさせてしまう。

一見何でも有りに見えるプロレスといえど、確りとしたルールのある競技。
相手の体を壊しあう「殺し合い」ではないのだ。



その点を、酒が入った先輩達が理解しているわけもなく。
頭にニコチンとアルコールが回った私の頭でも悟れる。

「これは危険だ。」


幸いにもココは公園で、下が芝生だった。だからと言って、危ないことに変わりはないが。
こんな技を、堅い地面でやろうものなら確実に死ぬ。

しかし、酒が入りテンションの上がった先輩を止める術を、
私達一年坊は持ち合わせていない。


最初に餌食になったのは友人Aであった。
友人Aといえば、地獄の新入生歓迎会やブラジリアン先輩との稽古で真っ先に犠牲になった人物であり、
ここでも、その「一番最初に痛い目に遭う」という性質が遺憾なく発揮された。
いつも何故か嫌な目に会う。こういう奴はどこにでもいる。

ブレーンバスターの被験者第一号に「自然な流れ」で選出されるあたり、
筋金入りの「イジられキャラ」であることがわかる。

唯一の救いは、友人Aも大量の酒を摂取し酔っていた事。
アルコールは恐怖を麻痺させる。

実際、友人Aからは「余裕」とも取れる表情がこぼれていた。


我が日本拳法部の幕ノ内一歩、U先輩は笑いながら友人Aをグラップリングしていった。
U先輩の左腕は友人Aの頭部を完全に脇にはさみ、右腕は友人Aの腰・ベルトあたりに添えられた。

後は、U先輩が友人Aを地面から引っこ抜き、持ち上げ、落とすのみである。


U先輩の前身に力が込められたのが解った。
技がかけられる瞬間である。
U先輩の表情から笑みが消える。

友人Aの体が若干浮いた!

本来ならばこのまま友人Aの体はU先輩に抱えられ地面に対し逆さに垂直になるはずである。


しかし、

U先輩「うヴぉぉぉぉ!重ぇぇぇぇぇ!!」

!?

U先輩の腰が砕け、
友人Aの頭部を抱えたまま地面に尻もち。

持ちこたえられないならそのまま下ろせばよかったものを、U先輩は無理矢理 友人Aを投げようとした。

ドッ!!
っと言うような何ともいえない音が友人Aの頭部辺りから聞こえる。


次の瞬間、友人Aの下半身が反り返り、失敗した逆立ちのようにドシャッと背中から倒れたのである。

相手を持ち上げ、流れるように地面に叩きつけるブレーンバスターとは違い、
正確に頭部を砕きに来る。本来のブレーンバスターの恐ろしさが垣間見られ、

そして何より低い。U先輩は友人Aを殆ど持ち上げられずに無理矢理な形になったので、
ブレーンバスターというより、元祖タイガードライバーとでも言うべき強烈な印象。





踏ん張り、力みまくったU先輩の腰が早々に砕けた事により、
友人Aのデコ、または頭頂部はかなりのスピードで地面に突き刺さった。
そして、U先輩の余った勢い、
行き場の無いパワーは友人Aを前転倒させ背中・腰を強烈に地面に叩きつける。


何だろうかこの技は?

凄く痛そうなのである。


ちなみに、このブレーンバスターは公園の公衆便所周辺の少し芝生の生えた所で行われたが、
友人Aの腰の落下地点が石のステップ。(便所の入り口まで転々として埋め込まれた石の道みたいなヤツ)

最悪、大怪我が予想されたが、意外と腰のダメージは少なかったようで、
スクッと立ち上がる友人A。(それでも若干フラついていたような感じはしたが)
顔と前頭葉に土と芝が付着していたので、地面に強烈に頭を食い込ませたのは確実。


それに、ブレーンバスターって一体どうやって受身を取れば良いのだろうか。
ブレーンバスターも技である以上必ず受身が出来る。
背中・腰の落下ダメージは昔義務教育でやった柔道の受身で応用が利くはず。
しかしホールドされた頭部を地面に落とされた場合、どうやって受身を取れば良い!?

素人の不完全な技。
故にブレーンバスターがドライバー系のエグイ技に変貌を遂げる可能性もある。


とにかく、素人のプロレス技は危険。
絶対にふざけて行ってはならない。


U先輩「重かったわwwwwごめんwwww」

友人A「押忍!!」

U先輩「今日ちょっと重いの無理。○○(私の名前)いこうか!」



急に私の番になる。
酒に酔い体力が著しく低下している私。
「いくらなんでもこの状態で喰らうハメにはならないだろうな」
と心中油断していた。
友人Aの体重は70キロを超え、身長に対してちょい肥満の域。
そして友人Bの体格は舞の海レベル。
一転私はガリガリ。

先輩は軽い私を気持ち良くブン投げちゃうつもり。


この時の私のコンディションは、吐き気は収まったものの、数歩歩くだけで一気に気分が悪くなる感じ。
ジッとしていれば辛くは無いが、10mすら満足に歩けない状態。
「まぁ、先輩に体を預けてサッサとブレーンバスターを喰らえばこの場は収まる。」
みたいな考えでブレーンバスターを受けることにした。



続く

  1. 2011/05/06(金) 16:37:23|
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先輩の大五郎とブレーンバスター 1

この前、腐ったパイナップルジュースを飲んで思い出したことがあります。



日本拳法部、夜の練習が終わり皆で居酒屋に遊びに行った時のこと。

私は空きっ腹で、正直 居酒屋よりも定食屋に行きたかった。
焼き鳥でも適当に食べて、帰りに一人でファミレスでも行こうかな~と思っていました。


居酒屋到着。

先輩は飲む。かなり飲む。
顔を真っ赤にしながら、酒臭い息を撒き散らしつつ楽しそうに喋る。
無礼講のような状態で、私達後輩の緊張もほぐれてしまう。

酒の力が入ってるとはいえ、この先輩方の心優しさに感動。
練習中は厳しく、部活が終われば気さくに。
これぞ体育会の男。メリハリは大切です。


そして、私は先輩にすすめられた日本酒を飲みました。

これがいけなかった。

私は酒が飲めません。
梅酒を二口飲んだだけで気絶します。マジです。

この日は、先輩の楽しい雰囲気にノッてコップ一杯分を飲んでしまいました。
酒に弱いといっても、その日の体調とか、心持で酔いの程度は変わってきます。

この日は、、、なんだか飲めそうな気がした。


日本酒を飲んで、10分ほど。
私はタバコが吸いたくなったので、喫煙所に向かう。
別に 席で吸ってもOKな店でしたが、先輩の前で吹かすわけにはいかない。

胸ポケットからタバコの箱を出そうと・・・・



指がプルプルしてる。

言うことを聞かない。手の感覚が薄れている感じ。
箱を掴むのもやっとな感じで、ちょっとヤバイかな~と思いましたが、
酒に酔ってる感じはありませんでした。

その頃私が吸っていたタバコはマルボロ。中々重い。
酒が入った状態で吸うと、脳みその血管が縮まっていくのがわかる感じがした。
この感覚が結構気持ち良い。

一服して、席に戻ろうと歩き出す。
フワフワとした足取り。酔った。


座敷に上がるため、靴を脱いだときには、
もう頭が回っている状態。

席に座って、

「これ酔ってる?大丈夫だ。大丈夫。先輩に迷惑かけるわけにはいかない!」

と頭の中でヤバイ ヤバイ と思い始める。


先輩・同級生 誰に話しかけられてもナァナァとした返事しか出来ない。



そして、視界が消える。

ブラックアウト。眼は開いている。
しかし、何も見えない。
また、平行間感覚が失われ。

手に持った水の入ったコップが、平行に保たれているかもわからない。

私は今 正面を向いて座っているのだろうか?

コップは確りと持てているのか?

何故私は女の子にモテないのか?


コップに入った水が、
こぼれて手にかかる。


ヤバイッ と思って強引にテーブルにコップを置く。


座っている体勢を維持することが困難になり、壁に背を持たれる。
この時から次に起きるまでの記憶が無い。
多分、寝たんだと思う。



先輩達の会話が聞こえる。
何やら、「水持ってこい!水ッッッッ!!!!!」
と慌てている様子。



私が眼を開けると、視界が復活していた。


U先輩「○○!!!!(私の名前)おい!起きろ!」

私  「ふわぁぁぁぁい。」

U先輩「起きた?お前酔ったなwwwwww」
   「ビビッタよw 眼開けたまま動かなくなったからwwww瞳孔開いてんのwww」


どうやら、私は眼を開けたたまま寝ていた。と、いうか気絶していたらしく。

少し眼を閉じて休んでいたつもりが、ゆうに20分は経過していた。

しかも、私が眼を覚ましたのは公衆トイレの手洗いであり、
手洗い台に顔を突っ込んで水浴びをしている最中であった。


更に、どうやら知らないウチにゲロっていたらしく、口の中に特有の不快感があった。


私の意識が回復したのを見た先輩達は、何故かニヤニヤと皆一様に楽しそうであり、
完全に出来上がっている感じだった。


部長「次、カラオケいくずぇぇぇぇ!!!」

2年「いくんすか?」

部長「それとも俺の家でAV見る?w」

2年「近くの墓地で肝試ししましょうよw」


こいつ等何を言っている。


3年先輩「じゃぁ、ブレーンバスター!!!!」

部長 「恒例のwwww」

U先輩「○○(私の名前)やるぞ!」








( ゚Д゚)ハァ?  続く
  1. 2011/03/02(水) 18:07:25|
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サンドバッグ萌え

日本拳法部に入部してから一ヶ月くらい経った時のこと、
初夏。

この日も5キロ程のランニングをささーっとこなし、ストレッチ。
直突・順突の基礎稽古を一通り終えた。
道場の使用限度3時間のうちの1時間半ほどを消費。

日本拳法の稽古は、8割がた直突・順突。
疲れ、疲れ果てた後もこれを繰り返す。
この日も一日この練習だ。
直突は足・腰・引き手に気を配り、体に一本の軸があるように胴を回転させて高威力を目指す。

私の様な下手糞は、
引き手に気を配れば腰の動きが疎かになり
腰の動きに気を配れば引き手が不完全になる。

更に一発一発打つごとに掛け声を喉から振り絞って出す。
声が小さければ先輩に睨まれるので怖い。

この稽古、同じ動作の反復に次ぐ反復でさぞかしツマラナイ稽古だと思われるかもしれないけど、
かなり楽しい。
一発の突きを完璧な型に育てていく充実感と、中々上手く行った時の達成感。
また、上手く行っている時の型を繰り返せるように練習する挑戦感が快感生む。
自分の体を自在にコントロールするというのは楽しい。


拳法を2、3年続けている先輩方ですら一年と同じようにひたすらこの練習に明け暮れるほどなのだから、
この「直突」というのは基本であり最高の技術なのだと思った。




直突きの反復稽古の休憩時間約3分。
サンドバッグが私の視界に入ってきた。

砂の詰まったこの厚皮の袋は、何年この道場にぶら下っているのかは解らないが、
それなりに綺麗だ。
チェーンに吊り下げられ、ただ叩かれるために存在するその無骨な姿は、
常に 叩いてちょうだい///と言わんばかりのグラマラスな魅力を発する。

叩きてぇ。


先輩のストレス発散用に
授業をサボった不良学生のパワーの発散用に
柔道部の暇つぶし用に


一日のうちに間違いなく100発は打撃を受けるであろうこのサンドバッグ。
今日は私が可愛がって差し上げる。


サンドバッグから約80cm程の距離を開けて綺麗に構える。
構えが綺麗に出来ていなければ、己の持つ最高の突きを繰り出すことは不可能だ。

ピシッッ
と、
私がどんなに厳つく構えても、サンドバッグさんはピクリともしない。
この砂袋、私の拳を一身に受け切るつもりか!?


基礎練習で火照る体。
ホワ~ンとした外気。
男汗がブレンドされた湿気は、一度力を抜いてしまえば、
もう戻って来れないのではないかという心地良い脱力の誘惑を伴なう。
夕方の6時。
自分の胴着に染み入った汗が酸味を帯びた良い香りを発していた。

3分という少ない休憩時間。


でぅでぁやあああああっ!
でぇやああああっ!

ある先輩は雄叫びを上げながら壁に中段の前蹴りを放ち。

私の同期 友人AとBは、疲労もあってか二人して仰向けに転がり、生気の抜けた顔をしてなにやら恋話に華を咲かせている模様。

またある先輩は中国武術の型のような見慣れない動きを黙々と練習する。

そしてまたある先輩は逆立ちの練習。

U先輩はあろう事か、この暑さの中、50kgのバーベルを無心で上げる作業を行う。この人は、「休憩」という言葉の意味を解しているのだろうか?
真のゴリラである。


むせ返るような汗の臭い。
熱が篭り、蜃気楼でも発生しそうなどんよりとした空気の中
女子マネージャーは道場の傍らで体育座りをしながら少女マンガなぞを読みふける。
まるで一酸化炭素中毒に犯されたかのような無表情で、ページをめくるという行為を淡々と行うルーチンを叩き込まれた機械の様である。
生命の輝きを失った無感情な目は、漫画のコマを追う ただそれだけに使われていた。
女子マネ近辺に散乱した女性ファッション紙、手鏡、バッグがなんともいえない虚しさを醸し出す。


聞こえる音といえば、外で鳴く蝉の声
先輩の雄叫び 
強烈な前蹴りが壁に当たり弾ける音
友人達のボソボソとした会話の声

今、この瞬間、この道場。
客観的に見れば、体育の墓場。
むさ苦しい熱波の地獄絵図である。

この不快な環境の中で
皆それぞれ、別々に全く違うベクトルの行動を取る狂気。

たった三分の休憩時間に奇跡の景観。

体育会系の世界にようこそ。




サンドバッグたん・・・
愛してる。


せえぇぇぇッッッ!!!!!


掛け声と共に、右足はつま先を軸に内側へ捻りこまれ、それと同調するように私の上体・腰は急速に左回転。
その回転を率先するのは引き手である左腕。
脇腹辺りに据えた右拳は私の体を引くようにしてサンドバッグへ一直線に飛んでいく。
急激な体の運動に耐える私の左足は悲鳴を上げる様に軋む。
この左足は、直突が生み出す体の回転を一身に受けるのだ。


ボフッと音を立てるサンドバッグたん。
チャキッと鳴るチェーン。


体育会系の墓場と化した道場に、また一人
異な動作を嗜む男が追加された。
奇声を上げながらサンドバッグを叩く男。



基礎稽古の流れを生かした 今、自分の持ちうる最高の直突。
だが、非力。
申し訳程度に揺れるサンドバッグたん。
素手で殴ったため良い音も鳴らない。

サンドバッグたん。愛してる。

打った右手をすぐに右脇腹に戻す、空に腕を振る基礎稽古と違い、
実際に的に当てるサンドバッグ打ちは、打った衝撃が自分に跳ね返ってくるので、
意識して行えば素早く体勢を元通りにすることが可能かと思う。


サンドバッグたんの体に触れてしまった。
道場の暑さに対して、サンドバッグたんの体はリアルな冷たさを持っていた。
太く・重く・冷たい サンドバッグたん。
サンドバッグたんの深いブルーの厚皮は、消灯すれば真っ黒に見えるんだ。
暗闇のなかのサンドバッグたんは黒く巨大な何か。
可愛い。

サンドバッグたん。愛してる。


もっと喘げ!


ぜぇぇぇぇ!!
叫ぶ。


ボフッ!

やった。
またサンドバッグたんの体に触れちゃったよ。
僕の右の拳はとっても熱いよ。

いや、マジで変な熱を持ってるよ。

痛いよ。


右手、中指の間接辺りの皮が無ぇ。
血が止まらない。

皮膚の一部が、パズルのピースが欠けるが如く無くなっている。
痛い。血が、失われた皮膚のあった場所を覆うように溜まる。

素手で、堅いサンドバッグたんを殴った代償。
突きは、相手に当てると共に回転を加えることで威力が増すのだと教えられた。
だが、まだ柔らかい私の皮膚はサンドバッグとの摩擦に耐えることが出来なかったのである。

傷口に、汗が入り込んでウズウズと痛む。
暑い痛い。この汗は止めようが無い。拭けば拭くだけ毛穴から次々と汗が噴出してくる。




休憩時間が終わる。
  1. 2010/12/16(木) 23:44:08|
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金的2

初めての金的を体験し、先輩の一撃を喰らう。

視界が真っ暗になったり、立っている感覚が無くなったり、
と結構KOに近い状態だったけど、立っていた。

まだ終わらんよ!

一発喰らって臆していたんじゃイケナイ。
U2先輩との距離は、乱取を始めた時と同じように約2m程空いてた。
先輩の打撃は私に届かず、私の足が辛うじて届く距離。

U2先輩との身長差がこの距離を作り出した。

さぁ次は、どこから行こうか
やはり、蹴りから・・・
いや、それじゃ面白くない。
次は踏み込もうか・・・

U2先輩「今の攻めは良かった。もっと突っ込んで来ると良い。蹴りは取られやすいからおススメしない」

押忍。


多分、次からは足を取ってくる。
と言うことは、ここは普通に殴りに行こう。
と先輩の懐に踏み込む覚悟を決めた矢先、

U2先輩「ぜいっ!!」

ポンッと私の頭が後退する。
先輩のジャブを喰らった。
間合いをスルっとホバー移動するように摺足して、私に距離を詰めた先輩はその勢いを使って左拳。

左が来たら右も来る。
積極的に手を出してなんぼの日拳だ。

左はちょっと、速くて避けられない。
無防備にしてたのが悪かった。

しかし、右は見える。
U2先輩の利き腕は私と同じ右。
左拳を打った後に間をおかずの右の直突きは、ほぼ間違いなく真っ直ぐに、
私の胴か、頭に飛んでくる!

U2先輩の腰が、回る。
頭から腰までの線がブレずに、上半身がクルリと曲がる見事な動き。
先ほど私の顔面に当てた左腕は既にその回転を先導するように脇に引かれ、回転力を増す役割を果していた。
その勢いを十分に利用して、腰の辺りからグンッと飛んでくる右。

日拳の代名詞 直突!!

を、左腕で防御する。
咄嗟に出したような私の左腕、U2先輩の右は私の左腕の肘あたりに命中した。

私は反撃するために、悪い体勢から右を繰り出した。
苦し紛れに出したこの右。これが偶然にもU2先輩の顔面を捉える。
少しカウンター気味に入った右。

悪い体勢なので、一本は取れそうにないだろうけど、また先輩に攻撃が当たった。

先輩が退く。

U2先輩「ほらッ、ここで攻めてこないと!!来いっ来いっ!!」

熱くなってきたU2先輩。

私「押忍!!」

ココで~ また蹴り!!
左の中段廻し。

攻める!攻めますとも!

U2先輩は避けきれずに右腕を胴に被せるようにして蹴りを防ぐ。
防いだとは言え、本気で蹴ったので痛いんじゃないですかぁ!?

左足を素早く戻し、次は右の上段前蹴り。
狙うのは先輩の顔面。

私の左蹴りを受けてすぐさま反撃の態勢に入っていた先輩。
しまった!もう反撃してくる!!

右前蹴りが外れ、先輩の反撃のジャブも不発に終わる。

私が足を戻している間に、先輩の右直突きを胴に喰らう。
ドフッという音がする。もし、足をもっと遅く戻していたら、片足で先輩の突きを腹に喰らっていた。
多分ぶっ倒されていた。運がよかった。

今度は、私の反撃。
左!先輩の顔面に当たる。
間髪置かずの右は先輩の左受けに防がれる。

右前蹴りの足の戻しを、反撃のために不完全だったので、両足が揃ってしまっていた。

先輩が、私の体を強烈な力で押す。

私は堪らずに、倒れないように気張りながら不恰好な体勢で後退する。


ウハァ!!何これスゲェ面白い!日拳部入って良かった!!!

防具を着けてやるので、ここまで派手に殴り合える。
これが武具のない競技だったら、もっと詰らない練習になっていただろう。


先輩との距離がまた空いた。
すぐに構えを取り戻し、右のつま先で床を蹴り、先輩に突っ込む。

左、届かない!
右、届かない!

U2先輩「スェイ!」
先輩の左、届く!
また顔面に喰らう。

前進の勢い余って、先輩と胴をぶつけ合うような抱き合う状態。
近い!

私はガムシャラに右をフックの様に繰り出す。
かなりの大振り、先輩の顔面狙い。

U2先輩スウェーバックでかわす。

すかさずに左の突き。
先輩の胴を捉えるが、これは威力不足。

バックした上体を戻しつつ、先輩も右腕をフックで振り回すように飛ばしてくる。

うぉぉぉ!!っと私もスウェー!!かわす。

私の左ジャブ、外れる。とりあえず出しただけなので当たらなくても良よかった。

左を素早く戻して、ここで、右の直突き!!
上体を激しく回転させ腰の辺りから先輩の顔面めがけて、渾身の直突き!

外れる!
疲れた。当てる気で力を込めて放った攻撃の空振りは、何より疲れる。


ここで、先輩の異変に気付いた。

私「先輩、口から血でてますよ?」

U2先輩が唇を舐める。

U2先輩「あぁ、切れただけだから大丈夫」

やった!先輩の唇切ってやったぜ!
しかし、防具。面着けてるのに唇を裂くとは、不思議だ。

あれか!?私の拳はカミソリか!?カミソリなんだな!!?
あまりの速さ故に、カマイタチを生み出した私の拳。
何時の間にか能力に目覚めた私の拳。これで晴れてレベル3能力者の仲間入りである。


U2先輩「いいねぇwwwそれだけ攻めれれば上出来だと思う。ただし、もっと声出さないと試合のとき審判にウケが悪いよ!
それと、スウェーはしない方が良い。ダメージなくても、仰け反ると、審判によっては攻撃が入ったように見えるから」

先輩もしてたじゃねぇか!
それに、あの熊みたいなフックを避けずに受けろと!!??

私「押忍!!」

U2先輩「よし来い!」


また距離を程よく開き、乱取再開。

また先手を取るべく、左足を跳ね上げ、折りたたみ、溜めて、
胴を蹴る。
U2先輩には「蹴りは来そうにないなぁ」という油断が見られた。

シュフォッ!!と当たった音が鳴る。
完璧に近い形で、自分の持ちうる最高の威力で当てた。
咄嗟に下半身を引いた先輩であったが、そのダメージは明白である。

当たった!!
ただし、 股間に


声も無く、ゴロゴロのた打ち回る先輩。

完全に血の気を引き、穴と言う穴から冷や汗を吹き出して呆然と佇む私。
こ れ は、、、
マズイ!半端無くマズイ!!

本日2発目。しかも本気で蹴った。
泣きたい。
殺される!これ絶対殺される!
調子こいた!

「すいません!!」と激しく謝罪しつつ、先輩の傍らで何も出来ない私。

あぁ・・・ヤバイ・・・どんな仕返しされるんだろ・・・ボコボコにされる・・・


周りの他の乱取組は、私たちの方を見る組もあれば、
気にせず乱取を続ける完全に火のついた組もあり。

周りの先輩の視線が、私に殺気を発しているような気がしてならない。

「糞一年が、調子こきやがって」
と言われても仕方がない。

ここで、道場の彼方から悲鳴が聞こえる。

「うぉぉぉぉぉ!!!」

部長の声であった。

その声の方向を見る部員達。

部長が、股間を押さえて倒れている。

友人Bの蹴りを股間に喰らった部長もまた、男にしかわからない痛みに苦痛の表情。

仲間!!仲間!!
なぜが気が楽になる私。
同じ罪を背負う友人B。気が楽になるね!!


U2先輩は、「気持ち悪りぃ・・・」と便所に行く。
部長はしばらくして復活、また友人Bと乱取を再開する。

私の相手がいなくなってしまった。

S先輩「俺とやろう」

他の先輩と乱取稽古していたS先輩が私の方にやってきた。
この先輩は厳しく怖い。

普段、挨拶以外に交流が殆どないS先輩。
これは、調子こいた一年坊に仕置きをするためにやってきた。と言って間違いない。


私が人生初の気絶を経験するのもこの日だった。
  1. 2010/07/18(日) 03:19:04|
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